私は、最後に正社員として長期勤務したのは病院(内科病棟)で勤務した時でした。
その前まででも6年くらい別の病院で勤務した事はありました。
ただ、その時に私が感じた「共通の境遇」がありました。
それは、がんや特殊疾患とかで入院した患者さんを計算に入れても、外科内科病棟ともに「リハビリが進まずに寝たきり!」的な、お年寄りが多かった事です。
そして、その患者さんのうちの約3~4割の人は「寝たきりによる廃用症候群」等で病院で生涯の幕を閉じた方々だったと当時私は記憶しています。
全国的に見れば、未だ約8割の高齢者が病院で最期を迎えている厚生労働省の最新統計もあります。
私の立ち会った現場では性格には、寝たきりの人が多いだけでなく・・・
- 病気的にはほとんど改善しかけているのに、未だにポータブルトイレが手放せない!
- オムツからリハビリパンツに排泄のステップアップが出来ない!
- 夜間帯に頻回にナースコールを押して、看護師の抱きかかえで車いすトイレへの移乗介助が生ずる事が多い!
等々、看護師のいる病棟に「介護的介助」が高まっているケースはどの病院でも大抵存在している様子が伺えました(嫌という程に・・・)。
その結果、看護師にかかる身体的・精神的負担は本当に大きかったのではないかと思います(私も実際実施してキツかったです)。
ただ、私は中学・高校時代柔道をやってて「足腰」はある程度鍛えていました。だから、夜間でもお年寄りの体位変換(床ずれ予防の為の2時間おきの)はうまくボディメカニクスを活かし行えました。
しかし、そういう格闘・スポーツ経験のない先輩看護師さん達は徐々に腰を痛めたり、心身的(お子さんの育児とかもある方は特に)に疲れを溜めていきました。
そして、それを改善する為に、同期も先輩方も抗不安薬や痛み止めの薬を沢山飲みながらお仕事を続けている。そんな方々が多くいらっしゃるのが「現場の現実」でした。
そんなピリピリした現場で更に「職場の人間関係」が絡むと更に話は複雑化し、離職者は後を絶ちません。
現場は「医療補助」だけに集中出来ません。むしろ「介護」分野が圧倒的にのしかかってきます。
私は、自分が今「介護予防運動」を推進して地域に広めようと、今自分が出来る活動から始めている理由は、お年寄りの「自由と安心と尊厳」を守る為です。
ですが、それと同時に、今病院とかで増え続けている「寝たきり」を見続けてきた私自身の「怒り」もあります。
そして、それに対し「医療の現場」でほとんど無力だった自分への「怒り」も、介護予防運動活動を思いついた目的なのかもしれません。
私自身、今は「病院」の現場は離れましたが、私と同期で就職した看護師仲間の大半は「まだ」現場で戦っています(「闘って」ではなく)。 現場は戦場です。
だから、彼らは医療・福祉の「内側」から、私は福祉の一部「内側」と「外側」から、今の地域を守り、未来の自分の住む地域を守る為にも活動している事になります。
「内側」とは職場組織の事、「外側」とは職場の外・・・つまり町・地域の事です。
これ以上は内容が長くなるので、この続きは、次回でお話したいと思います。
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