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以前から、医療福祉の現場の抱える問題点について、少し触れてきました。
ただ、以前で「パワーハラスメント(パワハラ)」「モラルハラスメント(モラハラ)」などについて触れはしましたが、医療福祉の現場だけに限った事ではなく、ハード面の強い職場では多かれ少なかれ存在している危険の一つです。
とある、知人このような事を言っていました。
「職場の人間関係の問題なんてどこでも存在するんだから、みんなそれを我慢してやってるんだよ」
もちろん、人間関係にある程度の妥協は必要です。ただ、なぜ、その問題が起こるのか「分析」と「解決策」を立てる事は忘れてはいけません。我慢と妥協だけでは、無関心・無責任だと思います。
- 自分のどこまでが否があったのか?相手(苦手な職員と感じた方)がなぜ、自分とうまくそりが合わないのか?
- その為に自分はどこまで動かないといけないのか?
- 動くにはまず、自分で解決出来る事なのか・それとも誰かに相談するべきなのか?
- もし、解決出来なければ次はどんな事を試してみようと考えているのか
それを、繰り返して何サイクル(PDCAサイクル)も行い、解決策が出るまで行います。
しかし・・・
こうやって、一所懸命組織の内部から解決策を懸命に導き出そうとしても、その解決の困難を助長している傾向が医療・福祉の現場にはあると観ています。
それこそが、おそらくは前回お話させていただいた「パワハラ・モラハラの原因はそれを実行している職員ばかりのせいとも言えない」の下りの事です。
そう、その原因こそが
「少子高齢化+医療現場の介護化」
にもあると観ています。
以前に、ユーチューブの動画「看護師の過労死問題」について取り上げさせていただきました。
その時の問題は「時間外勤務」に対しての問題を強く取り上げていました。そして、その事の危険を認知し各組織も立ち上がり、少しずつではありますが、時間外勤務へのメスが入りました。
ですが、実際はなかなか、この時間外勤務のうち、特に「看護計画」「看護研究」「始業時刻前の情報収集」に関しては時間外勤務として認知されてない(新人や中堅看護師も怖くて申請できない)という現状をよく耳にします。今後、更にそれらも時間外勤務として認知されるよう組織改革されていく事が求められていくと信じています。
そして、本題に入りますが・・・・・
その動画の中に「医療現場のハード化の原因の一つに医療以上に介護が必要な方が多くいる」の解説がありました。
病院に入院している患者さんのほとんどは高齢者です。
その高齢者の大半が”長期入院による身体機能の低下”で認知症や誤嚥性肺炎・歩行困難等が出ています。国の法もいくつか改正が提示はされたものの、現実は、病院はそのような感じの患者さんであふれています。
かといって、そういったお年寄りを退院後受け入れてくれる施設ももう満員になってたり、中には懸命に高齢者の事を考え、介護サービスを行っている施設とは反対のケースもあるようです。
それは、”利益・儲け”を強く押し出し、受け入れるお年寄りを常に満員にする事主体となり、その現場で働く介護士スタッフのハード化(人員不足対策及びそういった事に関連してもメンタル面対策)に取り組み切れていない施設さんの事です。
(私自身の体験及び、同職者からの多数知人からの報告も含め)そういった施設さんも数多く存在している現状を身を持って知りました。
そういった状態で、今後も介護・医療の現場に看護師・介護士をもっと増やしたいと国もいろいろな改正案を可決してはいますが、その目標がすぐにすぐ実行しようとすると、現場も、また”混乱”してしまいます。
厚生労働省案では・・・
- 看護師に関しては(診療報酬に関して)今年(平成26年)の3月から、全ての”患者:看護師”の最大報酬高を7:1から10:1に戻す(一部重症患者さんに関しては7:1のままで)事が法可決。
- また、福祉の方では積極的にデイサービス系の「要支援認定者」の方を地域に戻していく案を3年くらいかけて実施していこうという方針。
と、なっています。特に病院の方は7:1であれ、10:1であれ人手不足は深刻化であり全国の多くの病院が看護師さんを募集していますが、実際はなかなか集まらない現状があり、かつ、今日本での潜在看護師(働いてない・働けない看護師資格取得者)さんの数は全国で50万人以上と言われています。
(※ 実は特別養護老人ホームも介護認定が出ているのに入所出来ないお年寄り、つまり自宅待機状態の方の数も全国で50万人以上で、なぜか潜在看護師の数と比例しています)
なら、なおの事福祉現場に看護師が集まりにくい状況である事も容易に分かると思います(私が今まで見てきた現場も実際そうでした)。
法で(例え目標年度を決めて)改正されても、組織の内部面のハード化の状況が即、解決など出来ないのが今の医療現場・介護現場の現状です。組織に人が集まらないのに多くの患者さんや利用者の方に行うサービス・ケアを通常の2~3人分働かないといけない・・・・。
これぞ”無い袖は振れない”なのだと思います。
ここで大切になるのは、医療・福祉の職員のみならず一般市民含め、「今の時代、看護師や介護士も厳しい状況だからねー」の一言で片付けたら、それこそ、医療・福祉は間違いなく近い将来「暗黒時代」になり、更に状況が悪化するという事です。
本当にこの問題にどう取り組むのか、次回はその事も含めお話させていただきたいと思います。
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