前回、看護師のお仕事のハード面の背景にある無視出来ない危険な4項目についてお話させていただきました。
- 人間関係(職場の上司・同僚・部下・患者等)の衝突!
- 残業せざるを得ない処置・記録・職場患者の研究事例絡み(クリニカルラダー)等を行う現状!
- 医療の高度化(医療機器・製薬の会社の新製品の仕組みも理解しないといけない等)!
- 病院の患者さんの高齢化と患者数増加に伴う医療の介護化!
この4つは、病院の看護師の業務上まさに「病院で働こうにも長続きしないリスクファクター(危険因子)」とも言える時代に突入してきています。
事実、過去にこの4つ等が原因で過労死事件から(ストレスたまった上での)犯罪系まがいの事まで多く発生しています。
同じ看護師の仕事をやっている者として悲しく・そして悔しい事です。
私もかつて、上記4項目に悩まされた時期があった看護師の1人です。
ただ、それでも看護師という御仕事には強烈な使命感と誇り(患者さんを守りたいという気持ちはどの医療従事者にも負けないという自負)を持っていました。
その力の入れどころが今は「介護予防運動」という方向に変わったというだけで、看護師としての「患者さんを守りたい」という使命感までは捨てていません!
正確には、地域に住んでらっしゃる高齢者の方々(特に介護保険法で言う要支援者・要介護者の方々)を患者さんにしたくないという意思の元、介護予防目的の活動を開始しています。
病院はあくまで「子供から大人に至るまで、怪我・病気の方々が治療に集まる現場」です。決して福祉施設ではありません!
そう・・・私は病院は老衰・寝たきりの方々が占有すべき病床ではないとすら思っています。かの有名なナイチンゲールさんも生前似たようなお言葉を述べてらっしゃってました。
少し話題がそれるかもしれませんが、看護師さんが看護学校の戴帽式等の際に述べる「ナイチンゲール誓詞」!
ナイチンゲール誓詞はもちろん看護師の使命として重要な項目になります(毒あるもの害あるものを絶つ事等・・・)。
しかし、誓詞するなら、その誓いの「言葉だけ」を鵜呑みに理解・満足して動くだけではいけないと思うのです。
「医療・介護の組織と医療従事者との向き合い方も考えるべき」的な、そして、その先にある「自分の看護観を見つける事」もナイチンゲールさんもおっしゃられてました。かつて彼女もクリミアでこの「問題」と散々向き合ってきた史実もありますし。
(少し飛躍したかもしれませんが)話題を元に戻します・・・・。
それ(病院・医療の介護化)が、現在「当たり前化」されている状態が改善されきれてない状態です。
結果、医療機関も「不要な介護行為」を病院に求められ、それに応じざるを得ない状況になるガタガタな仕組みが出来てしまった状況・・・本当に難しい問題です。
患者さんの治療に加え・(福祉施設で十分対応できる)介護必要高齢者をどう支えていくのか・・・いや、正確には「どう見守っていくのか」を考え、早期に実行しないといけないのではないでしょうか。
時間は「高齢者の介護化」と「肉体の衰弱」を待ってはくれません。そして、その対応を病院や市の機関だけでは到底出来るはずがありません。
そう、地域のボランティア集会とか、町内会会合・町内クラブなどといった地域力の発揮(かつて存在していたはずの人と人とのコミュニケーションの基本)にこそ、医療のハード化の解決の糸口があるのではないかと私は最近感じています。
高齢者の方々も「外出」の機会や刺激を心身に受ける事で「介護予防」「認知症予防」という効果を生みやすくなります。
そして、それを行う事が
- 病院は治療をすべき場所!
- 介護施設はやむを得ない事情で介護を要する人のみが利用できる「リスク緩和シェルター」として利用すべき場所!
そういった切り分けもそういった行いやすくなる気がします。
それに加えて更に大切なのは、高齢者自身が地域に引きこもり「自分の土地・風習・プライド」に固執する事で心身の衰弱を起こす高齢者の方自身が、未来を生きる「自分たちの子供・孫を地獄に落とす事になる」という危険を忘れてはいけない事です。
これこそ(近年問題視されている)過疎化核家族とも言います。
今、医療費・介護保険費を現高齢者世代が占有して(今の若者が払う税金・年金からも莫大負担して)いるお金・・・このままでは、次世代に生きる自分たちのお孫さんは数十年後「借金」と「過税」をしないと生きられなくなる時代になってしまうのですから。
また、それが結果的に、医療現場でもお医者さん・看護師さん等のスタッフも離職・ソフトな現場への移行(逃亡)が避けられなく(止められなく)なってしまうのは必然です。
だから、その「危険」を寝たきりの高齢者でベット占有された医療現場で散々見て、その「問題と解決策」に気付かされた私は現在「介護予防運動」を半ボランティア的な形で実施しています。
全国の10000分の1でもいい!・・・いや100000分の1でもいい!
- 少しでも不必要な地獄(寝たきりによる廃用症候群)の高齢者を減らせる「結果」に繋がるなら!
- そして、記事の上記の医療現場での「4つの危険項目」を少しでも排除出来るなら!
私はその解決策を導くべく「頑張り」ます。
今、まさに大きな選択を私たちは強いられているのだと感じて仕方ありません。
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